
今回は、リクエストのあった時短術についてご紹介します。
僕は基本的にYouTubeチャンネルの動画編集をしているので、他の編集をしている人には合わないかもしれません。
仕事として動画編集をやってから現在1年ほど経ちましたが、ほとんどの動画編集は2時間〜4時間で終わります。
(完成尺8〜15分程度の場合)
早いかどうかはわかりませんが、周りの人から「どうしたらそんなに早くできますか?」と聞かれることが増えたので、ここに書き残しておきます。
あなたのお力にになれれば幸いです。
時短の重要性
そもそもなぜ、時短が必要なのでしょうか?
僕は、「なんでも早ければいいというものではない」と考えています。
どういうことかというと、次の通りです。
①作業スピードは速い方が良い。自分の時給単価も上がる。
②能力を上げるための作業は、時間が掛かってもやった方が良い。
③単価アップ交渉の材料になる作業は、多少時間が掛かってもやっておく。
④クオリティが下がってしまったら元も子もない。
①自給単価が上がる
当たり前ですが、仕事が早ければ早いほど、自給単価は上がります。
6000円の仕事に6時間かかっていたら、時給1000円。
6000円の仕事が2時間で終われば時給3000円。
作業スピードを早くしていけば、稼ぐ効率も上がっていきます。
②能力を上げるための作業は、時間が掛かってもやった方が良い。
ここからは、「早く終わらせればいいってものじゃない」という内容です。
例えば、自分の能力が上げるような編集作業などは、時間が掛かってもやった方が良いと考えています。
例えば、
- テロップの新しいデザインを試してみる
- やったことのないアニメーションをつける
などです。
(「その能力が必要か」というのも重要ですが)
自分の能力を上げることを考えず、「早く終わらせる」ことだけ考えてしまうと成長しづらいですね。
③単価アップ交渉の材料になる作業
「単価アップ交渉の材料になる作業」とは何か?
僕が考えているのは次のような作業です。
- クライアントの利益になる、役に立つ作業
- クライアントの手間を減らしてあげる作業
など。
具体的に挙げると、以下の通りです。
- クライアントが動画内でSNS等への誘導を発言している場合は、わかりやすいようなアイコンを入れたり、視聴者が動画概要欄をチェックしたくなるような装飾を入れてあげる。
- タイムスタンプ(目次機能)を利用しているクライアントの場合は、毎回こちらからタイムスタンプを送ってあげる。
この2つは色々なチャンネルでクライアントさんにやってあげましたが、かなり喜ばれることが多いです。
ポイントとしては、
- 自分の労力がそこまでかからない
- クライアントにとっては魅力的
こちらが重要です。
いくら役に立つからといっても、自分の負担が大きすぎるものを続けていたら疲弊してしまいますよね。
「自分の負担は少ないけど、相手に喜んでもらえる一手間」を考えてみると良いでしょう。
単価アップの交渉
③のような気を遣った仕事を続けていると、クライアントはもう「ずっとあなたに仕事を頼みたい」と思ってくれる可能性が高いです。
そうしたらしめたものです。笑
そこで単価アップの交渉を持ちかけてみましょう。
ダメだったら辞めるくらいの気持ちで臨むといいです。
クライアントとしては、気遣いのできる人材を逃したくはないはずなので、単価アップの交渉も実りやすいです。
僕はこの方法で、実際に単価を2倍にしていただきました。
時短の種類
さて、話が飛んでいましたが、ここから本題の「時短方法」についてお話しします。
僕の考える時短は、大きく分けて次の4つです。
- 作業スピード
- 集中できる環境を作る
- 作業の取捨選択
- 決断力
①作業スピード
作業スピードについては、特別な方法があるわけではありません。
誰でも知っているような方法ばかりです。
タイピング速度が速くなったおかげでテロップ入力は速くなった、とか、
ショートカットキーをカスタマイズして使う、とか、その程度です。
1つ工夫した点としては、「自分の作業スピードをパートごとに分けて計る」ということでしょうか。
僕が動画編集を始めた頃は、次のような項目をExcelに打ち込んだシートを用意していました。
- カット
- テロップ入れ
- テロップ装飾
- 画像挿入
- 効果音入れ、演出入れ
- BGM設定
- その他仕上げ作業
- 最終チェック、修正
(チャンネルによって項目は変えていました。)
この項目ごとにストップウォッチでタイムを計ります。
そうすると、どの部分でどのくらい時間が掛かっているのか視覚的にわかるので、効率化するべきところがわかります。
「なんとなく5時間くらい掛かっていると思う」という認識だと、ちゃんと時短の対策ができません。
まずは現状をしっかり把握するところから始めると良いと思います。
②集中できる環境を作る
「自分は集中力がある」と自信を持って言える人は、ここは見なくても大丈夫です。
でも、なかなかそんな人いませんよね?笑
僕なんか集中力は30分くらいしか持ちません。
意志の力に任せるのはやめましょう!笑
やる気だとかモチベーションだとか、そんなものに頼らずに集中力を上げるには、「環境を変える」というのが大切です。
スタバでPC開くと不思議とかっこつけて仕事しちゃう感じの、あれです。
(わからなかったらすいません…)
家でも作業を捗らせる方法としては、「スマホの電源を切る」もしくは「機内モードにする」ですね。
とにかくスマホを触らないようにします。
先ほどの章で「ストップウォッチで時間を計る」とお話ししましたが、
スマホでストップウォッチを起動しておくと、「あ、スマホ触ってる場合じゃなかった」「時間ロスするぞ!」という気持ちになるので、スマホでタイムを計るのもオススメです。
他にも色々な方法があると思うので、「お金をかけず、環境を変える方法は無いかな?」と考えてみるといいでしょう。
③作業の取捨選択
僕がとても大事にしている考え方があります。
それは、
「そもそも、この作業必要あるの?」
という考え方です。
意外と、あんまり意味がないことやっているケースも多いんですよね…。
テロップ入れを減らした事例
僕は以前、クライアントさんに相談してテロップの量を減らしてもらったことがあります。
もともとは「フルテロップでお願いします。」と言われていたのでその通りに編集して半年くらい続けたのですが、
ある日「これフルテロップにする意味あるのか?」と気付きました。
フルテロップが必要になるのは、基本的に「音が出せない環境でもその動画を見る人がいる」という場合です。
あとは演者の滑舌がすごく悪いとか。笑
で、僕が担当していたチャンネルは「音を出していることが前提」となっている動画しかアップしていなかったので、交渉した結果テロップ量を半分以下に減らせました。
テロップ入れに1番時間が掛かっていたので、かなりの時短になりました。
このおかげで、このチャンネルの動画は1本 2時間程度で制作できるようになりました。(完成尺10〜15分)
ただ、注意していただきたいことがあります。
制作を任された初期では、あまり交渉をしない方がいいです。
頼まれたばかりの頃は、指示通りにちゃんと仕事をして、ある程度の信頼を積み上げてから交渉した方がいいでしょう。
採用されて最初から「ここは変えたいです」とか言われても、「なんだこいつ」と思われかねません。
決断力
決断力を高めるのも、非常に重要です。
例えば、
「ここはカットするべきか?残すべきか?」
「どこに演出を入れるか?」
「ここはわからなかったから、あとでクライアントに確認するべきか?」
という感じで迷うことがあると思います。
この決断を、1秒でも速くしよう というのが大切です。
僕はビジネス系の動画の場合、カット作業で何周も確認しません。
「カットは1回で終わらせる」と決めています。
(当たり前にやっていたのですが、他の人に話したら驚かれました。)
単純に考えて、何周もしていたらそれだけ時間が掛かりますからね。
「この1周で絶対終わらせる」という気迫で臨んでいるので、集中力も高くなります。
そして、カット中に次のようなラベルの色付けを行っています。
- 効果音を入れるところ → 黄色
- 画像を挿入するところ → 青
- 削除するか迷ったところ → 緑
これはあくまで僕のオリジナルの色分けです。
Premiere Proのショートカットキーの設定で、F1〜F4あたりにこの「ラベルカラー」をそれぞれ設定して、カット中に色付けをしていきます。
なので、後から「どこに効果音入れようかな〜」「どこに画像入れたらいいんだっけ」と探すことが無くなります。
これでかなり時短ができます。
思い切ることも大切
「ここをカットするべきか否か」という場面はよく出くわします。
その度にクライアントに連絡を取ったりしていたらその分時間をロスしますし、クライアント側としてもちょっと面倒でしょう。
時には「視聴者の気持ちを考えると、ここは要らないだろう」と勇気を持ってばっさり切ることも必要だと思います。
まぁ、最悪「あそこは切らないで欲しかった!」と言われたらその時直せばいい話です。あまりそういう事態にはなりません。迷っている時間がもったいないのでガンガン進めましょう。
まとめ
以上、時短について色々と書きました。
細かいテクニック的なところはまだ色々とあるのですが、それよりも「考え方」が大切だと思ったので、このような記事にしました。
あなたのお役に立てれば幸いです。
それでは。
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